急速に増大する腫瘤影を呈した肺Mycobacterium avium症の1例
「抄録」症例は66歳, 男性. 慢性閉塞性肺疾患とい草塵肺で経過観察をしていた. 6カ月前の胸部CTでは明らかな異常を認めなかったが, 新たに左上葉の気腫性病変周囲に腫瘤性病変を認めた. 気管支鏡検査にて, 局所検体からM. aviumが検出されたものの生検で肉芽腫病変を認めなかったため, CTガイド下肺生検を実施した結果, 肺MAC症と最終診断した. 近年, 孤立性腫瘤形成型肺MAC症の症例を散見するようになってきているが, 本症例のごとく短期間で急速に増大することもあることから, 抗酸菌を含めた肺感染症に対する積極的な検査が必要と思われる. 「緒言」近年, 肺非結核性抗酸菌症は増加傾向にあ...
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Veröffentlicht in: | 川崎医学会誌 2016, Vol.42 (1), p.11-14 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」症例は66歳, 男性. 慢性閉塞性肺疾患とい草塵肺で経過観察をしていた. 6カ月前の胸部CTでは明らかな異常を認めなかったが, 新たに左上葉の気腫性病変周囲に腫瘤性病変を認めた. 気管支鏡検査にて, 局所検体からM. aviumが検出されたものの生検で肉芽腫病変を認めなかったため, CTガイド下肺生検を実施した結果, 肺MAC症と最終診断した. 近年, 孤立性腫瘤形成型肺MAC症の症例を散見するようになってきているが, 本症例のごとく短期間で急速に増大することもあることから, 抗酸菌を含めた肺感染症に対する積極的な検査が必要と思われる. 「緒言」近年, 肺非結核性抗酸菌症は増加傾向にあり, その中でもMycobacterium avium complex (MAC) を原因菌とする症例が80%を占めている. しかしながら, 臨床病型は小結節・気管支拡張型が最も多く, 本症例のように腫瘤を形成してくる病型の頻度は稀である. |
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ISSN: | 0386-5924 |