当院における切開・剥離法による内視鏡的粘膜切除術の治療成績

近年, 胃上皮性腫瘍に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR:Endoscopic mucosal resection)の新しい手技として切開・剥離法(ESD:Endoscopic submucosal dissection)が開発され, 当院においても2002年11月よりIT knife(Insulation-tipped diathermic knife)を用いたESDを行ってきた. 今回, ESDでの治療成績を導入前に行っていたEMRと, 一括断端陰性切除率および偶発症の頻度について比較検討した. その結果, ESDでは一括・断端陰性率は90%で, 腫瘍径に関らずEMR(46%)と比較して有意...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:川崎医学会誌 2008, Vol.34 (2), p.103-107
Hauptverfasser: 山中義之, 楠裕明, 村尾高久, 石井学, 西隆司, 今村祐志, 藤田穣, 垂水研一, 鎌田智有, 眞部紀明, 塩谷昭子, 畠二郎, 武田昌治, 本多啓介, 春間賢
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 胃上皮性腫瘍に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR:Endoscopic mucosal resection)の新しい手技として切開・剥離法(ESD:Endoscopic submucosal dissection)が開発され, 当院においても2002年11月よりIT knife(Insulation-tipped diathermic knife)を用いたESDを行ってきた. 今回, ESDでの治療成績を導入前に行っていたEMRと, 一括断端陰性切除率および偶発症の頻度について比較検討した. その結果, ESDでは一括・断端陰性率は90%で, 腫瘍径に関らずEMR(46%)と比較して有意に良好な結果が得られた. 一方, 偶発症の頻度はESDで高く(出血4.4%, 穿孔3.4%), 十分な対策が必要であった.
ISSN:0386-5924