医学用語ブレンディッドラーニングへの協調学習導入の効果と課題

「概要」「医学用語」の授業において, 対面授業に積み上げ式のeラーニング教材をブレンドして一定の成果を上げてきたが, 自律的, 双方向的学びを促進するため「協調学習」を取り入れた授業をデザインした. この授業を2010年度に, K大学の2学科(MS, MG)において実践したところ, 2学科とも一定の到達度に達し, しかも学習意欲を保持し, 教材・教授法に対する評価が有意に向上した. 協調学習の学習効果により, 語彙学習に必要と思われる積み上げ式の練習量の減少が補完され, 多くの学生が学習に対する肯定的な意識を共有することが認められた. ただし, 学習に対する足場ができていない学生にとっては,...

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Veröffentlicht in:KAWASAKI IGAKKAI SHI LIBERAL ARTS & SCIENCES 2011 (37), p.83-93
Hauptverfasser: 名木田恵理子, 小林伸行, 田中伸代, 板谷道信, 重田崇之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「概要」「医学用語」の授業において, 対面授業に積み上げ式のeラーニング教材をブレンドして一定の成果を上げてきたが, 自律的, 双方向的学びを促進するため「協調学習」を取り入れた授業をデザインした. この授業を2010年度に, K大学の2学科(MS, MG)において実践したところ, 2学科とも一定の到達度に達し, しかも学習意欲を保持し, 教材・教授法に対する評価が有意に向上した. 協調学習の学習効果により, 語彙学習に必要と思われる積み上げ式の練習量の減少が補完され, 多くの学生が学習に対する肯定的な意識を共有することが認められた. ただし, 学習に対する足場ができていない学生にとっては, 強制的演習が少ない分本人の感じる満足度ほどには到達レベルが保証できないという問題点も明らかになった. 学習意欲を維持する上で協調学習の導入は効果的だが, 学習の足場のレベルや学習者特性を考慮した授業デザインが必要であるとの認識を深めた.
ISSN:0386-5398