医療技術者をめざす学生の心理学への関心-その2 自己課題の解決について

「概要」前回の研究で医療技術者をめざす学生は「医療の場の心理」への関心が高いことが判明している. 今回はその学生が受講前に「心理学を学習して知りたい」と考えた自己課題について講義終了後の理解度を調査した. 対象学生は1990年度に心理学の講義を受講した川崎医療短期大学の学生429名である. それぞれの講義の終了後, 終末テスト時に自分の課題を再記述させ, そのことに関連して理解できたことを報告させた. 学生の回答を一応理解に到達できているものを基準(1点)とし, 5段階に評定した. その結果, 学科(クラス)別分析では, 第1看護科が一番高く(1.31点), 次に医療秘書科A(1.2点)であっ...

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Veröffentlicht in:KAWASAKI IGAKKAI SHI LIBERAL ARTS & SCIENCE COURSE 1991, Vol.17, p.17-27
1. Verfasser: 片山英雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「概要」前回の研究で医療技術者をめざす学生は「医療の場の心理」への関心が高いことが判明している. 今回はその学生が受講前に「心理学を学習して知りたい」と考えた自己課題について講義終了後の理解度を調査した. 対象学生は1990年度に心理学の講義を受講した川崎医療短期大学の学生429名である. それぞれの講義の終了後, 終末テスト時に自分の課題を再記述させ, そのことに関連して理解できたことを報告させた. 学生の回答を一応理解に到達できているものを基準(1点)とし, 5段階に評定した. その結果, 学科(クラス)別分析では, 第1看護科が一番高く(1.31点), 次に医療秘書科A(1.2点)であった. 以下, 栄養科, 臨床検査科, 医用電子技術科・医療秘書科B, 放射線技術科, 第2看護科の順であった. 当然であるが, 講義で扱った内容に関連する事項の理解度が高かった. 関心項目別の分析では「医療の場の心理」が特に優れ(1.23点)ていた. このように, 医療技術者をめざす学生は「医療の場の心理」の理解度が高いことが明らかになった. これは講義前よりこの話題について強い関心を持っていたので, 特に真剣に受講したためであろう.
ISSN:0386-5398
DOI:10.11482/kmj-las(17)17