患者教育のための指導技法を習得させる教授法の開発-その5 指導方法の工夫点について 実地指導経験の影響と講義の効果

「概要」患者教育のできる看護婦・栄養土養成のための教授法を開発してきた. 今回の研究では, 患者に指導する上で工夫すべきことがら(指導方法の工夫点)と学生が考えているものを明らかにしようとした. まず, 実地指導体験などをとおして授業前から学生が気づいていた指導方法の工夫点を調べた. 次に, 基本的な指導方法を解説する授業を実施しその効果を確認した. 栄養科(長期の実地指導経験ずみ)の学生, 第二看護科(短期の指導経験)の学生, 第一看護科(未経験)の学生を対象にした. 指導方法の工夫点として学生の上げたものは次のものである. 授業前には, 栄養科の学生は教材の視覚化, 第二看護科の学生は集団...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:KAWASAKI IGAKKAI SHI LIBERAL ARTS & SCIENCE COURSE 1989, Vol.15, p.27-38
Hauptverfasser: 片山英雄, 林喜美子, 寺本房子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「概要」患者教育のできる看護婦・栄養土養成のための教授法を開発してきた. 今回の研究では, 患者に指導する上で工夫すべきことがら(指導方法の工夫点)と学生が考えているものを明らかにしようとした. まず, 実地指導体験などをとおして授業前から学生が気づいていた指導方法の工夫点を調べた. 次に, 基本的な指導方法を解説する授業を実施しその効果を確認した. 栄養科(長期の実地指導経験ずみ)の学生, 第二看護科(短期の指導経験)の学生, 第一看護科(未経験)の学生を対象にした. 指導方法の工夫点として学生の上げたものは次のものである. 授業前には, 栄養科の学生は教材の視覚化, 第二看護科の学生は集団で指導, 第一看護科の学生は実例の紹介などが望ましいと考えていた. これらは, 指導者が教えるのに必要な技術的な面であり, この観点からみると実地指導経験の有無による顕著な違いはみられなかった. 授業後には, 動機づけの工夫・理解の確認・患者に最適な方法・援助的指導などより本質的な指導方法上の理念をつかみ, 患者の自己教育力の援助という患者中心の考えに変わったことが確認できた.
ISSN:0386-5398
DOI:10.11482/kmj-las(15)27