大学病院職員の歯科に対する認識
昭和大学病院歯科は, 平成9年の中央棟開設と同時に発足し, 新患数は徐々に増加している. 患者は本学教職員と入院患者のみであるが, 入院患者の受診には病棟担当医からの依頼書が必要なことから, 病院内での歯科への認識も高まってきたと思われる. そこで, 今回我々は, 本学職員を対象に歯科に関するアンケート調査を行ったので報告した. 対象は, 事務職員と病棟や外来に勤務するクラーク, 看護婦とした. 歯科用語や歯科診療内容に対する認識調査を行ったところ, 事務職員に比べ看護婦で高い認識度であった. 事務職員の中でも依頼状などを目にする機会の多いクラークの方が高い認識度であった. 歯科診療内容におい...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 昭和大学病院歯科は, 平成9年の中央棟開設と同時に発足し, 新患数は徐々に増加している. 患者は本学教職員と入院患者のみであるが, 入院患者の受診には病棟担当医からの依頼書が必要なことから, 病院内での歯科への認識も高まってきたと思われる. そこで, 今回我々は, 本学職員を対象に歯科に関するアンケート調査を行ったので報告した. 対象は, 事務職員と病棟や外来に勤務するクラーク, 看護婦とした. 歯科用語や歯科診療内容に対する認識調査を行ったところ, 事務職員に比べ看護婦で高い認識度であった. 事務職員の中でも依頼状などを目にする機会の多いクラークの方が高い認識度であった. 歯科診療内容においては, 一般歯科治療に関しては全般的に知識があるようであったが, 口腔外科分野に関しては低い認識度であった. また, 歯科のイメージについては多くの職員が「恐い」や「痛い」などのイメージを持っていたが, 看護婦の中には, 「明るい」や, 「親切」という回答もあった. これは看護婦の当科受診率が高いことも関与していると思われる. 最後に, 当院に歯科が必要と思うか否かについて質問したところ, 事務系職員では「どちらでも良い」という回答が多く認められた. その理由として, 経営面をあげている例があった. 一方, 看護婦は, 多くの人が「必要」と回答し, 患者の経口摂取がQOL向上に重要であるとの意見が多かった. 今回のアンケート結果より, 病棟や外来で患者と接している職員では, 歯科に対する認識度が高かったように思えた. 当科のような医系病院の歯科は, 患者の治療のほかに, 病院職員に歯科の重要性を知ってもらい, 患者のデイケアをより向上させていく必要がある. 今後, 今回のアンケートに用いた用語や, 診療内容の解説を職員に配付し, さらに歯科に対する認識を高めていきたいと思う. |
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ISSN: | 0285-922X |