オートミックス印象法により作製された石膏模型の寸法精度について
〔研究目的〕 口腔内の窩洞を石膏模型に再現し, 口腔外で修復物を作製する間接法においては, まず, 正確な模型を再現することが必須の条件となる. ところが, 現在模型材として広く用いられている石膏は硬化膨張が避けられず, 内外側双方の窩洞を正確に再現する手法は確立されていない. 本研究では, 手動練和を不要とする自動練和法によるシリコン印象材の寸法再現性を, 内外側窩洞原型を再現した石膏模型の精度によって検討した. 〔材料と方法〕 4種類の市販付加型シリコーン印象材Imprint(3M), Express(3M), Extrude(KEER), Exafine(GC)を用いた. これらを自動,...
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Zusammenfassung: | 〔研究目的〕 口腔内の窩洞を石膏模型に再現し, 口腔外で修復物を作製する間接法においては, まず, 正確な模型を再現することが必須の条件となる. ところが, 現在模型材として広く用いられている石膏は硬化膨張が避けられず, 内外側双方の窩洞を正確に再現する手法は確立されていない. 本研究では, 手動練和を不要とする自動練和法によるシリコン印象材の寸法再現性を, 内外側窩洞原型を再現した石膏模型の精度によって検討した. 〔材料と方法〕 4種類の市販付加型シリコーン印象材Imprint(3M), Express(3M), Extrude(KEER), Exafine(GC)を用いた. これらを自動, または手動にて練和し, 総山式内外側対照測定器原型の印象を採得し, 1時間後に粉液比0.20で室温蒸留水と練和した市販超硬石膏(New FujiRock, GC)を注入して石膏模型を作製した. 24時間湿度100%室温中に放置後, 石膏を印象材よりはずし金蒸着を施し, 原型と等高に適合する内または外適合子を手圧にて装した. 石膏模型上端と適合子との段差を, 石膏模型上面をゼロとし, 適合子の浮き上がりを+として, レーザーフォーカス変位計:LT8100(KEYENSE)にて測定した. このような手法により, 各試片6個ずつ, 合計48個の試片を調製した. 〔結果及び結論〕 自動練和に比較して, 手練和では模型の精度が劣化していた. これは不均一な練和により生ずる印象材の変形が主因であると推測された. また, 石膏の硬化膨張量は印象材によってばらつき, これは印象材の弾性に影響されると推測された. 印象材の種類によっては硬化時に膨張を示す材料が見られたが, これは吸水による可能性が高いと考えられた. 今回の実験から, 自動練和法を用いて印象採得しても, 口腔内の窩洞を精密に再現することはできず, 印象材・石膏の改良を含めた, さらなる検討が必要と考えられた. |
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ISSN: | 0285-922X |