骨充填用ハイブリッド体の生体親和性について
我々は高分子電解質錯体(以下PECと略す)を用いて顎骨の再構築および骨組織の補填を行うことを目的として, 生体親和性が良好であるPECとハイドロキシアパタイト顆粒(以下HAP顆粒と略す)のハイブリッド体である骨充填材を開発してきた. 今回は新たに開発したPECを作製した(PEC ballと略す). またHAP顆粒は粒径の異なる4種類(200-500μm, 250μm, 500μm, 1000μm, アドバンス社製)のHAP顆粒を用い, PECHAP顆粒のハイブリッド体(HAPEC ballと略す)を新規に開発した. そしてその生体親和性を軟X線学的, 組織学的に検索を行った. 実験動物は生後6...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 我々は高分子電解質錯体(以下PECと略す)を用いて顎骨の再構築および骨組織の補填を行うことを目的として, 生体親和性が良好であるPECとハイドロキシアパタイト顆粒(以下HAP顆粒と略す)のハイブリッド体である骨充填材を開発してきた. 今回は新たに開発したPECを作製した(PEC ballと略す). またHAP顆粒は粒径の異なる4種類(200-500μm, 250μm, 500μm, 1000μm, アドバンス社製)のHAP顆粒を用い, PECHAP顆粒のハイブリッド体(HAPEC ballと略す)を新規に開発した. そしてその生体親和性を軟X線学的, 組織学的に検索を行った. 実験動物は生後6週齢の雄性Wistar系ラットを用い, 各ラット背部皮下組織にHAP顆粒単独, HAPEC ballおよびPEC ballをそれぞれ左右6か所に1個ずつ埋入した. 埋入2,4,8週後に軟X線写真撮影および埋入部の組織を一塊として摘出した後, 組織学的観察を行った. 軟X線的所見ではHAP顆粒単独の部位は, 分離・拡散していた. PEC ballはX線透過像を呈するために確認することができなかった. HAPEC ballはX線不透過像として埋入時のボール形態をほぼ保持した像を呈しており, HAP顆粒の分離・拡散は認められなかった. 組織学的には各大きさのHAP顆粒における差異はほとんど認められなかったが, HAP顆粒の粒径が大きいほどHAPEC ballの形態変化が認められなかった. 新規開発したPECは生体内にて速やかかつ良好に吸収が行われることが判明した. 新規開発したPECは生体内にて速やかに吸収が行われること, HAPEC ballは種々の特性を有していることが判明した. |
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ISSN: | 0285-922X |