破骨細胞の活性化における骨芽細胞の役割

(目的) 先に我々は, マウスの共存培養系を用いて, 破骨細胞形成にはその前駆細胞と骨髄ストローマ細胞との接触を介した相互作用が必要であることを報告した. またこの共存培養をコラーゲンゲルをコートしたプレートで行った後にコラゲナーゼで処理すると, 骨吸収能を有した粗破骨細胞画分を調節できることを報告した. さらにこの粗破骨細胞画分を再度プレートに播種し, プロナーゼ処理によって骨芽細胞を取り除くことで, 極めて高純度(90%以上)の破骨細胞が単離できることを明らかにした. しかし, 単離した破骨細胞はその接着性の強さから再び浮遊液として回収することが不可能であった. そこで今回, コラーゲンゲ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 自見英治郎, 天野均, 高橋直之, 須田立雄
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:(目的) 先に我々は, マウスの共存培養系を用いて, 破骨細胞形成にはその前駆細胞と骨髄ストローマ細胞との接触を介した相互作用が必要であることを報告した. またこの共存培養をコラーゲンゲルをコートしたプレートで行った後にコラゲナーゼで処理すると, 骨吸収能を有した粗破骨細胞画分を調節できることを報告した. さらにこの粗破骨細胞画分を再度プレートに播種し, プロナーゼ処理によって骨芽細胞を取り除くことで, 極めて高純度(90%以上)の破骨細胞が単離できることを明らかにした. しかし, 単離した破骨細胞はその接着性の強さから再び浮遊液として回収することが不可能であった. そこで今回, コラーゲンゲル上で形成された破骨細胞を骨吸収能を有したまま高純度で調製する方法を確立した. この高純度の破骨細胞を用いて吸収窩形成実験を行ったところ, 破骨細胞が骨吸収能を発現するためには, 骨芽細胞との接触を介した相互作用が必須であることを明らかにしたので報告する.
ISSN:0285-922X