ルートプレーニング後の歯根面の生物学的評価

歯周治療において, ルートプレーニングは初期治療, 外科治療を通じ, 重要な役割をもつ処置である. 近年ポケット内に露出した歯根面の性状が明らかになるに従い, 露出歯根面に対する根面処置は従来からのルートプレーニングだけでなく, クエン酸やフィブロネクチンなどが応用されている. しかし臨床においてルートプレーニングが確実に行われたかどうかの客観的評価を行うことは困難である. われわれは本学会において, ルートプレーニング時の歯根面の状態を客観的に評価するための一助として, ルートプレーニング時に発生する擦過音の周波数分析を行い, 擦過音の周波数成分に変化が生じ, また擦過音の変化が認められるよ...

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Hauptverfasser: 鈴木基之, 大竹徹, 岡本行人, 宮下元, 長谷川紘司
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯周治療において, ルートプレーニングは初期治療, 外科治療を通じ, 重要な役割をもつ処置である. 近年ポケット内に露出した歯根面の性状が明らかになるに従い, 露出歯根面に対する根面処置は従来からのルートプレーニングだけでなく, クエン酸やフィブロネクチンなどが応用されている. しかし臨床においてルートプレーニングが確実に行われたかどうかの客観的評価を行うことは困難である. われわれは本学会において, ルートプレーニング時の歯根面の状態を客観的に評価するための一助として, ルートプレーニング時に発生する擦過音の周波数分析を行い, 擦過音の周波数成分に変化が生じ, また擦過音の変化が認められるようになった歯根表面の形態学的性状変化についてすでに報告した. 今回, われわれは, ルートプレーニング時に発生する擦過音の変化した歯根表面が生物学的にどのように変化しているかを知る目的で, 保存科にて要抜去と診断された歯周疾患罹患抜去歯11歯を用い, スケーリング・ルートプレーニング時の擦過音をデジタルソナグラフ7800を用い周波数分析を行いルートプレーニング開始群と終了時群に分け, 両群被験歯根面にヒト歯肉由来線維芽細胞を用い細胞培養を行い, 付着細胞数を計測した結果, 付着細胞数は1mm^2 あたり開始時群 14.4±7.1, 終了時群 38.5±7.8 と付着細胞数は統計学的に有意に増加していた(p
ISSN:0285-922X