下顎骨に見られる限局性骨硬化像のX線学的検討

下顎骨内にしぼしぼ見られる限局性の骨硬化像は以前より諸家の報告はあるが, 現在もX線学的な定説はない.それらはほとんどの場合治療を必要としないことが多く, またその原因が不明とされているからであろう.しかし, 顎骨内に発生する腫瘍性病変との鑑別は必要である.下顎骨内の限局性骨硬化像を軸投影法を用いてX線写真上の形態から内骨症と特発性骨硬化症とに分類した.内骨症は46%, 特発性骨硬化症は54%であった.分類した骨硬化像を, それぞれについて撮影した二等分法もしくは平行法でのX線写真を用いてその所見を比較検討した.限局性の骨硬化像のX線写真的特徴を明確にすることは腫瘍性病変との鑑別に, また歯牙...

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Veröffentlicht in:昭和歯学会雑誌 1986/03/31, Vol.6(1), pp.44-52
Hauptverfasser: 野上, 浩志, 別所, 功, 中沢, 由子, 前田, 陽一, 志村, 秀夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:下顎骨内にしぼしぼ見られる限局性の骨硬化像は以前より諸家の報告はあるが, 現在もX線学的な定説はない.それらはほとんどの場合治療を必要としないことが多く, またその原因が不明とされているからであろう.しかし, 顎骨内に発生する腫瘍性病変との鑑別は必要である.下顎骨内の限局性骨硬化像を軸投影法を用いてX線写真上の形態から内骨症と特発性骨硬化症とに分類した.内骨症は46%, 特発性骨硬化症は54%であった.分類した骨硬化像を, それぞれについて撮影した二等分法もしくは平行法でのX線写真を用いてその所見を比較検討した.限局性の骨硬化像のX線写真的特徴を明確にすることは腫瘍性病変との鑑別に, また歯牙の治療に際しても意義があると考えられる.
ISSN:0285-922X
2186-5396
DOI:10.11516/dentalmedres1981.6.44