就寝中におけるいわゆる歯ぎしりの観察
歯周疾患の局所的原因として, 炎症性因子と, 外傷性因子の二つがある. 外傷性因子には, 早期接触や咬頭干渉, Bmxism, 弄舌癖, 咬唇癖, 職業習癖などがあり, なかでもBruxismはその加わる力の大きさ, 時間, 作用方向などの点から歯周組織においてとくに問題視されている. われわれは今回, 歯ぎしりの実態を客観的に把握する目的で, 歯ぎしりが起きたときに発生する歯ぎしり音の録音を可能とした, Grainding Monitoring System(以下, G.M.S.と略す)を試作した. このG.M.S.を用い, 睡眠中の歯ぎしり音を録音し, 歯ぎしりの発生を特定することができる...
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Zusammenfassung: | 歯周疾患の局所的原因として, 炎症性因子と, 外傷性因子の二つがある. 外傷性因子には, 早期接触や咬頭干渉, Bmxism, 弄舌癖, 咬唇癖, 職業習癖などがあり, なかでもBruxismはその加わる力の大きさ, 時間, 作用方向などの点から歯周組織においてとくに問題視されている. われわれは今回, 歯ぎしりの実態を客観的に把握する目的で, 歯ぎしりが起きたときに発生する歯ぎしり音の録音を可能とした, Grainding Monitoring System(以下, G.M.S.と略す)を試作した. このG.M.S.を用い, 睡眠中の歯ぎしり音を録音し, 歯ぎしりの発生を特定することができるかを検討した. また, アンケート調査と, 録音した歯ぎしり音の発生頻度についても検討した. 被験者は, 歯ぎしりを自覚する6人で, G.M.S.の使用法を説明し, 装置, アンケート, テープを自宅に持ち帰らせ, 就寝時に, 頭部より, 約20cmのところにマイクをセットし, 録音させた. 起床時に, 就寝時刻, 起床時刻, アンケートを記入させ, これを, 1ヵ月つづけた後, 装置, アンケート, テープを回収した. 歯ぎしり頻度, 歯ぎしり時間は, FFTアナライザーを用いて分析した. 初めの1週間は, 装置に慣れるための予備期間とし, 比較, 検討は, 残りの3週間について行った. 睡眠1時間当りの歯ぎしり頻度, 歯ぎしり時間は, 最高4回:31.1秒, 最低0回:0秒で, 大別すると, 頻度, 時間のばらつきが大きな人と, 比較的安定した人が見られた. 実験の結果, 睡眠のステージの変化が, 歯ぎしりを引きおこしたと思われるもの, 歯ぎしりの自覚のないもの, 歯ぎしり音があるにもかかわらず, 自覚がないものなどが見られた. 今後, 非接触で, 歯ぎしりを客観的に把握できるG.M.S.を用いて, 歯ぎしりの成因の解明, 治療法の確立などに役立たせたいと思っている. |
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ISSN: | 0285-922X |