床副子による顎内固定で治療した重度認知症患者上顎骨骨折の1例

認知症患者の全身麻酔後においてせん妄や認知症の症状増悪を認めることがある. また, 顎骨骨折治療において顎間固定中に誤嚥性肺炎をきたすことがある. 今回, われわれは重度認知症患者に対して顎間固定を行わずに床副子による顎内固定を行い治療した上顎骨骨折の1例を経験したので報告する. 症例は78歳, 女性で意志疎通が困難な認知症患者であった. 転倒による顔面打撲を主訴に当科を受診した. 上顎骨骨折と診断し, 上顎に床副子を装着した. 受傷後6週間で床副子を除去した. 受傷後1年で骨性治癒を認めた....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Dental Medicine Research 2012/11/30, Vol.32(3), pp.205-208
Hauptverfasser: 藤田, 温志, 塩竃, 素直, 安田, 有沙, 新谷, 悟
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:認知症患者の全身麻酔後においてせん妄や認知症の症状増悪を認めることがある. また, 顎骨骨折治療において顎間固定中に誤嚥性肺炎をきたすことがある. 今回, われわれは重度認知症患者に対して顎間固定を行わずに床副子による顎内固定を行い治療した上顎骨骨折の1例を経験したので報告する. 症例は78歳, 女性で意志疎通が困難な認知症患者であった. 転倒による顔面打撲を主訴に当科を受診した. 上顎骨骨折と診断し, 上顎に床副子を装着した. 受傷後6週間で床副子を除去した. 受傷後1年で骨性治癒を認めた.
ISSN:1882-0719
2186-540X
DOI:10.7881/dentalmedres.32.205