作業療法学生に保持されている認知症患者に対する潜在的認知

要旨:潜在連合テストを用いて,作業療法学生に保持されている認知症患者に対する潜在的認知について検討した.その結果,作業療法学生は認知症患者に対してネガティブな認知が潜在的にも顕在的にも生じているものの,両者に相関はみられなかった.また,講義や臨床実習といった専門的教育によって潜在的なネガティブ認知はさらに高まっており,これには認知症によるBPSDが関与していると考えられた.これらから,学生にはすでに認知症患者に対するネガティブな認知が存在していることを前提に教育を始める必要があり,臨床実習前に認知症患者との関わり方や症状への具体的な対応方法を学習する必要があることが示唆された....

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Veröffentlicht in:作業療法 2022/10/15, Vol.41(5), pp.542-550
Hauptverfasser: 黒川 喬介, 板倉 麻紀, 久保田 智洋, 神山 真美, 岡本 絵里加, 西田 典史, 堀本 ゆかり
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:潜在連合テストを用いて,作業療法学生に保持されている認知症患者に対する潜在的認知について検討した.その結果,作業療法学生は認知症患者に対してネガティブな認知が潜在的にも顕在的にも生じているものの,両者に相関はみられなかった.また,講義や臨床実習といった専門的教育によって潜在的なネガティブ認知はさらに高まっており,これには認知症によるBPSDが関与していると考えられた.これらから,学生にはすでに認知症患者に対するネガティブな認知が存在していることを前提に教育を始める必要があり,臨床実習前に認知症患者との関わり方や症状への具体的な対応方法を学習する必要があることが示唆された.
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.41.5_542