脳卒中後左片麻痺と左半側空間無視を伴う全般的認知障害を呈した事例に対する病態に応じた工夫を施した複合的アプローチの試み
要旨:今回,脳卒中後左片麻痺と左半側空間無視を伴う全般的認知機能障害を呈した事例に対して,病態に応じた工夫を施した麻痺手に対する複合的なアプローチ(病棟スタッフ主体のTransfer Packageや課題指向型アプローチ,電気・振動刺激)を実施した.結果,予後不良と考えられた事例において,臨床上意味のある最小変化量を超えた上肢機能の改善と,意味のある作業の達成が可能となった.さらに,半側空間無視も中等度の障害から軽度の障害への変化が見られた.回復期の介入のため,自然回復の影響は否めないが,本介入は認知機能低下を呈した事例に対する上肢機能アプローチにおける工夫として有用な可能性があると考えられた...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 作業療法 2022/02/15, Vol.41(1), pp.86-93 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 要旨:今回,脳卒中後左片麻痺と左半側空間無視を伴う全般的認知機能障害を呈した事例に対して,病態に応じた工夫を施した麻痺手に対する複合的なアプローチ(病棟スタッフ主体のTransfer Packageや課題指向型アプローチ,電気・振動刺激)を実施した.結果,予後不良と考えられた事例において,臨床上意味のある最小変化量を超えた上肢機能の改善と,意味のある作業の達成が可能となった.さらに,半側空間無視も中等度の障害から軽度の障害への変化が見られた.回復期の介入のため,自然回復の影響は否めないが,本介入は認知機能低下を呈した事例に対する上肢機能アプローチにおける工夫として有用な可能性があると考えられた. |
---|---|
ISSN: | 0289-4920 2434-4419 |
DOI: | 10.32178/jotr.41.1_86 |