脳卒中片麻痺患者の上肢運動機能障害に対する振動誘発運動感覚錯覚課題の有効性

要旨:振動誘発運動感覚錯覚(Vibration-induced Illusory Movement;以下,VIM)課題が脳卒中片麻痺患者の上肢運動麻痺に対する効果について,回復期脳卒中片麻痺患者14名を対象に検討した.介入前,作業療法後,振動刺激で惹起される麻痺側の運動錯覚を用いたVIM療法後,VIM療法終了から1ヵ月後に,各介入前後で運動機能面の評価を行った.作業療法後と比較して,VIM療法後に運動イメージの想起能力や上肢機能に有意な改善を認めた.さらに,VIM療法の終了から1ヵ月後も効果が持続した.VIM療法を実施することで,運動イメージの想起能力を促進させ,上肢機能を改善させる可能性が示...

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Veröffentlicht in:作業療法 2021/04/15, Vol.40(2), pp.158-167
Hauptverfasser: 湯川 喜裕, 水口 茉理菜, 内藤 栄一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:振動誘発運動感覚錯覚(Vibration-induced Illusory Movement;以下,VIM)課題が脳卒中片麻痺患者の上肢運動麻痺に対する効果について,回復期脳卒中片麻痺患者14名を対象に検討した.介入前,作業療法後,振動刺激で惹起される麻痺側の運動錯覚を用いたVIM療法後,VIM療法終了から1ヵ月後に,各介入前後で運動機能面の評価を行った.作業療法後と比較して,VIM療法後に運動イメージの想起能力や上肢機能に有意な改善を認めた.さらに,VIM療法の終了から1ヵ月後も効果が持続した.VIM療法を実施することで,運動イメージの想起能力を促進させ,上肢機能を改善させる可能性が示唆された.
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.40.2_158