介護労働者の腰痛の現況からみた課題と行動分析学を用いた予防教育の有用性

要旨:わが国は超高齢社会を迎え,将来的な介護労働者不足が懸念されるが,その要因には職業性腰痛があげられている.職業性腰痛の予防対策として,海外では福祉用具を活用する抱上げない介助が徹底されている一方,本邦においては福祉用具の普及が進まないのが現状である.これは,介護現場において福祉用具の活用を促進させる環境が未整備である点と,介助技術の習得の困難さが要因と考えられる.これらの要因を解決する方法として,個人の行動と環境の関係を追及する心理学である行動分析学に着目する.本稿では,介護労働者の腰痛に関連する現況を概説し,福祉用具を用いた介助方法の教授法に対する行動分析学の有用性について論じる....

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Veröffentlicht in:作業療法 2020/08/15, Vol.39(4), pp.395-405
Hauptverfasser: 岸村 厚志, 飛田 伊都子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:要旨:わが国は超高齢社会を迎え,将来的な介護労働者不足が懸念されるが,その要因には職業性腰痛があげられている.職業性腰痛の予防対策として,海外では福祉用具を活用する抱上げない介助が徹底されている一方,本邦においては福祉用具の普及が進まないのが現状である.これは,介護現場において福祉用具の活用を促進させる環境が未整備である点と,介助技術の習得の困難さが要因と考えられる.これらの要因を解決する方法として,個人の行動と環境の関係を追及する心理学である行動分析学に着目する.本稿では,介護労働者の腰痛に関連する現況を概説し,福祉用具を用いた介助方法の教授法に対する行動分析学の有用性について論じる.
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.39.4_395