回復期リハビリテーション病棟での生活行為向上マネジメント活用の利点と作業療法士の役割—復職に至った軽度記憶障害を呈した頭蓋咽頭腫術後の1症例

要旨:頭蓋咽頭腫術後に生活行為向上マネジメント(MTDLP)を活用し復職に至った1例において,回復期リハビリテーション(リハビリ)病棟でのMTDLP活用の利点と作業療法士(OTR)の役割を検討した.MTDLPの使用により徹底した環境設定のもと適切なプログラムを立て,多職種の役割を具体化でき,意味のある作業の選択により症例の積極的な訓練参加が可能となった.結果,QOLは向上し生活期のリハビリを経て復職を果たした.日々変化する機能をよく観察し,適切な合意目標を立て,介入することが重要と考える.また,回復期のOTRとして十分な介入を行いきれない場合,症例の最終目標とその予後予測を,生活期のリハビリに...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:作業療法 2019/10/15, Vol.38(5), pp.623-630
Hauptverfasser: 櫻井 美沙樹, 佐々木 秀一, 村尾 千華子, 正木 瑶子, 福田 倫也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:頭蓋咽頭腫術後に生活行為向上マネジメント(MTDLP)を活用し復職に至った1例において,回復期リハビリテーション(リハビリ)病棟でのMTDLP活用の利点と作業療法士(OTR)の役割を検討した.MTDLPの使用により徹底した環境設定のもと適切なプログラムを立て,多職種の役割を具体化でき,意味のある作業の選択により症例の積極的な訓練参加が可能となった.結果,QOLは向上し生活期のリハビリを経て復職を果たした.日々変化する機能をよく観察し,適切な合意目標を立て,介入することが重要と考える.また,回復期のOTRとして十分な介入を行いきれない場合,症例の最終目標とその予後予測を,生活期のリハビリに繋ぐ重要な役割を担っていると考えられた.
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.38.5_623