保守点検

セントラルパイピング方式の医療ガス配管設備(以下配管設備という)がわが国に導入されてから40年, その普及とともに治療, 省力化, 清潔維持などに貢献度を増してきたその一方で, 時として尊い命を失う事故が発生している. 患者の安全を第一義として配管設備に関する日本工業規格が制定されたが, それはわずか5年前のことで, 現実に設備されているのはそれ以前のものが大半であり, 安全面から不十分さが残されている. また, 規格に則っているものであっても, 老化・消耗する部材が含まれているため未来永劫に故障しないものではない. さらに, 医療ガスは, 毒性, 窒息性による危険性のほか, 酸化反応を起こす...

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Veröffentlicht in:MEDICAL GASES 1998, Vol.1 (1), p.141-145
1. Verfasser: 坂口徳治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:セントラルパイピング方式の医療ガス配管設備(以下配管設備という)がわが国に導入されてから40年, その普及とともに治療, 省力化, 清潔維持などに貢献度を増してきたその一方で, 時として尊い命を失う事故が発生している. 患者の安全を第一義として配管設備に関する日本工業規格が制定されたが, それはわずか5年前のことで, 現実に設備されているのはそれ以前のものが大半であり, 安全面から不十分さが残されている. また, 規格に則っているものであっても, 老化・消耗する部材が含まれているため未来永劫に故障しないものではない. さらに, 医療ガスは, 毒性, 窒息性による危険性のほか, 酸化反応を起こす化学的エネルギ, 圧縮による機械的エネルギを有する危険を秘めている. 事故発生の要因が常に潜在しており, 安全確保に, 日常の正しい取扱いと保守点検は欠かせない. 医療法および厚生省健康政策局長通知により, 医療施設に対して要求されている医療ガス安全管理義務, 保守点検を外部委託する場合の受託業者の資格要件などに触れ, 保守点検の実態の紹介, ならびに今後の保守点検を含めた保安管理について提言を行う.
ISSN:2434-6152