頭蓋外椎骨動静脈瘻を伴う神経線維腫症の1例

神経線維腫症は神経外胚葉系および中胚葉系の異常であり, その主な病変部位は皮膚, 中枢神経, 骨であるが, 血管系病変も少なくなく, vascular neurofibromatosisとして近年注目されている7, 17, 18). そのなかで, 脳血管を侵す病変については, 従来から報告のある動脈閉塞ばかりではなく, 動脈瘤1, 5, 6, 9, 19)や動静脈瘻(奇形)3, 9, 10, 12, 14, 15, 19, 22)もまれに合併することが知られるようになり, 血管病理学的研究を基礎に神経線維腫症における脳血管病変の臨床病理学的側面が明らかにされつつある. 今回我々は, 神経線維腫...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1987, Vol.27 (12), p.1173-1179
Hauptverfasser: 窪倉孝道, 山王直子, 小山誠剛, 西村敏彦, 坪根亨治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:神経線維腫症は神経外胚葉系および中胚葉系の異常であり, その主な病変部位は皮膚, 中枢神経, 骨であるが, 血管系病変も少なくなく, vascular neurofibromatosisとして近年注目されている7, 17, 18). そのなかで, 脳血管を侵す病変については, 従来から報告のある動脈閉塞ばかりではなく, 動脈瘤1, 5, 6, 9, 19)や動静脈瘻(奇形)3, 9, 10, 12, 14, 15, 19, 22)もまれに合併することが知られるようになり, 血管病理学的研究を基礎に神経線維腫症における脳血管病変の臨床病理学的側面が明らかにされつつある. 今回我々は, 神経線維腫症に頭蓋外椎骨動静脈瘻を合併した1例を経験したので, 本疾患に伴うこのまれな血管病変の血管撮影所見, 病因, 治療などを中心に文献的考察を加え報告する.
ISSN:0470-8105