小児脊髄空洞症の経験

脊髄空洞症は20~40才台に好発し, 小児期にはまれなものと考えられてきた19). しかし, 近年における高解像力CT scannerの普及に加え, magnetic resonance imaging(MRI)の登場により脊髄空洞症の診断が非侵襲的に可能となり2, 4, 7, 11, 12, 14, 18, 21, 28), 小児脊髄空洞症は容易に診断されるようになった. 今回我々は, CTならびにMRIにて診断された15才以下の小児脊髄空洞症につき検討を加えたので報告する. 特にその臨床的特徴像を述べ, 小児脊髄空洞症の早期診断・治療の重要性を強調したい. 対象および方法 対象は, CTな...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1987, Vol.27 (10), p.973-978
Hauptverfasser: 井須豊彦, 岩崎喜信, 秋野実, 村井宏, 阿部弘, 田代邦雄, 宮坂和男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脊髄空洞症は20~40才台に好発し, 小児期にはまれなものと考えられてきた19). しかし, 近年における高解像力CT scannerの普及に加え, magnetic resonance imaging(MRI)の登場により脊髄空洞症の診断が非侵襲的に可能となり2, 4, 7, 11, 12, 14, 18, 21, 28), 小児脊髄空洞症は容易に診断されるようになった. 今回我々は, CTならびにMRIにて診断された15才以下の小児脊髄空洞症につき検討を加えたので報告する. 特にその臨床的特徴像を述べ, 小児脊髄空洞症の早期診断・治療の重要性を強調したい. 対象および方法 対象は, CTならびにMRIにて空洞を証明しえた15才以下の小児脊髄空洞症19例である. 19例中14例は腰仙椎部に脊椎披裂を伴っており, うち8例はChiari奇形とmeningomyeloceleを, 6例は脂肪腫を合併していた. このほか, Chiari奇形のみの合併は4例, 特発例は1例にみられた. 年齢は2ヵ月~15才, 平均8才4ヵ月であり, 男子10例, 女子9例であった.
ISSN:0470-8105