中頭蓋窩硬膜外海綿状血管腫の3例

中枢神経系の脳血管奇形のなかで海綿状血管腫の占める割合は, 報告者により若干の相違はあるが, McCormikら14)によれば17.1%, Giombiniら6)によれば4.7%と言われ, 比較的まれである. 海綿状血管腫の多くは脳実質内に存在し, 大脳皮質下, 基底核部などに好発する. 発症は脳内出血や痙攣発作などで始まることが多い21). 中頭蓋窩硬膜外に発生する海綿状血管腫は非常にまれで, 発症も視力・視野障害, 海綿静脈洞症候, 内分泌障害など, 傍鞍部症候で始まることが特徴的である. 著者らは最近2例の中頭蓋窩硬膜外海綿状血管腫を経験したので, 過去に経験した1例を加えて, 診断およ...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1987, Vol.27 (6), p.538-544
Hauptverfasser: 加藤康雄, 尾上尚志, 馬目佳信, 谷諭, 関野宏明, 中村紀夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:中枢神経系の脳血管奇形のなかで海綿状血管腫の占める割合は, 報告者により若干の相違はあるが, McCormikら14)によれば17.1%, Giombiniら6)によれば4.7%と言われ, 比較的まれである. 海綿状血管腫の多くは脳実質内に存在し, 大脳皮質下, 基底核部などに好発する. 発症は脳内出血や痙攣発作などで始まることが多い21). 中頭蓋窩硬膜外に発生する海綿状血管腫は非常にまれで, 発症も視力・視野障害, 海綿静脈洞症候, 内分泌障害など, 傍鞍部症候で始まることが特徴的である. 著者らは最近2例の中頭蓋窩硬膜外海綿状血管腫を経験したので, 過去に経験した1例を加えて, 診断および治療に関する問題点につき検討を行った.
ISSN:0470-8105