Bromodeoxyuridineを用いたヒト脳腫瘍のgrowth fractionの測定

1953年, Howard and Pelc 11)によってcell cycleの概念が提唱されて以来, 腫瘍の成長解析が盛んとなり, それとともにヒト脳腫瘍の成長解析の研究も発展し, 各種脳腫瘍の成長に関する生物学的情報を提供し, 今日の腫瘍の化学療法に対する基本的な根拠を与えてきた. しかしながら, 多くの成長解析の研究は^^3 H-thymidineのpulse injectionによるautoradiography法によっていた1, 7-10, 12, 13, 18). この方法は, 個々の脳腫瘍患者の治療を考える上では, (1)^^3 H-thymidineの投与は人体にとって歓迎で...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1987, Vol.27 (6), p.482-490
Hauptverfasser: 吉井与志彦, 牧豊, 松木孝之, 小松洋治, 鶴嶋英夫, 山田雄三, 樋口修, 杉本耕一, 竹内貞之, 星野孝夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1953年, Howard and Pelc 11)によってcell cycleの概念が提唱されて以来, 腫瘍の成長解析が盛んとなり, それとともにヒト脳腫瘍の成長解析の研究も発展し, 各種脳腫瘍の成長に関する生物学的情報を提供し, 今日の腫瘍の化学療法に対する基本的な根拠を与えてきた. しかしながら, 多くの成長解析の研究は^^3 H-thymidineのpulse injectionによるautoradiography法によっていた1, 7-10, 12, 13, 18). この方法は, 個々の脳腫瘍患者の治療を考える上では, (1)^^3 H-thymidineの投与は人体にとって歓迎できないこと, (2)結果を得るまで時間がかかりすぎることなどのために, 当該患者の臨床応用に結び付けるには限界があった. 一方, bromodeoxyuridine(以下BrdU)はthymidine類似体であり, DNA合成S期細胞の核に取り込まれること, さらに成長解析研究に用いられる量では骨髄抑制17)やmutagenic effectもきわめて少ないこと2)が知られている.
ISSN:0470-8105