脊髄硬膜外膿瘍の1例
脊髄硬膜外膿瘍はまれな疾患であるため, 診断, 治療が遅れたとの報告がみられる. 本症は特徴的な臨床経過を呈し, 早期診断, 早期治療を要する重要な疾患である. 我々は, 敗血症に続発した胸髄硬膜外膿瘍により対麻痺をきたした1例を経験したので, 文献的考察を加えて報告する. 症例 17才, 男子 主訴:両下肢運動障害 家族歴既往歴:特記すべきことなし. 現病歴:1984年3月中旬, 左膝擦過傷が化膿するも, 放置していた. 3月17日, 運動時に左側腹部痛が出現し, 38℃の発熱と悪寒を認めた. 3月21日には食欲が低下し, 嘔気, 嘔吐が出現, 3月22日, 内科へ入院した. 3月23日に...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1987, Vol.27 (3), p.248-253 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脊髄硬膜外膿瘍はまれな疾患であるため, 診断, 治療が遅れたとの報告がみられる. 本症は特徴的な臨床経過を呈し, 早期診断, 早期治療を要する重要な疾患である. 我々は, 敗血症に続発した胸髄硬膜外膿瘍により対麻痺をきたした1例を経験したので, 文献的考察を加えて報告する. 症例 17才, 男子 主訴:両下肢運動障害 家族歴既往歴:特記すべきことなし. 現病歴:1984年3月中旬, 左膝擦過傷が化膿するも, 放置していた. 3月17日, 運動時に左側腹部痛が出現し, 38℃の発熱と悪寒を認めた. 3月21日には食欲が低下し, 嘔気, 嘔吐が出現, 3月22日, 内科へ入院した. 3月23日には40℃と発熱し, 項部硬直が出現した. 3月25日朝, 排尿のためポータブルトイレに降りた時, 両下肢の麻痺に気付いた. 以後, 両下肢完全麻痺, 排尿・排便困難となり, 脊髄硬膜外膿瘍を疑われ, 3月30日, 当科へ転科した. 入院時所見:無欲状顔貌で, 項部硬直を認めた. |
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ISSN: | 0470-8105 |