小児における外傷性小脳実質内出血の2例

我々は, 外傷性脳内血腫のうちでも比較的まれな外傷性小脳内血腫の小児例2例を経験した. 第1例はきわめて軽度な外傷後に発症し軽症に経過し, 第2例は重篤な頭部外傷後に発症し急激な経過を辿った. 症例 11才, 男子 家族歴:特記すべきことなし 既往歴:先天性股関節亜脱臼 現病歴:1981年10月8日, 学校で友達に後頭部を殴られた. 直後より後頭部痛, 嘔気・嘔吐が出現し, 以後3日間頻回に嘔吐がみられ, 10月11日当科を受診し入院した. 入院時所見および経過:入院時意識は清明であったが, 後頭部痛, 回転性めまい, 左方注視時水平眼振を認め, 左指鼻試験は拙劣であった. 錐体路症状および...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1986, Vol.26 (4), p.318-322
Hauptverfasser: 清田満, 伊藤梅男, 鬼頭清裕, 富田修一, 稲葉穣
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は, 外傷性脳内血腫のうちでも比較的まれな外傷性小脳内血腫の小児例2例を経験した. 第1例はきわめて軽度な外傷後に発症し軽症に経過し, 第2例は重篤な頭部外傷後に発症し急激な経過を辿った. 症例 11才, 男子 家族歴:特記すべきことなし 既往歴:先天性股関節亜脱臼 現病歴:1981年10月8日, 学校で友達に後頭部を殴られた. 直後より後頭部痛, 嘔気・嘔吐が出現し, 以後3日間頻回に嘔吐がみられ, 10月11日当科を受診し入院した. 入院時所見および経過:入院時意識は清明であったが, 後頭部痛, 回転性めまい, 左方注視時水平眼振を認め, 左指鼻試験は拙劣であった. 錐体路症状および瞳孔の異常はなく, 頭部単純写で骨折を認めなかった.
ISSN:0470-8105