脳腫瘍の治療効果判定基準について

脳腫瘍のうち約半数を占める良性腫瘍については, 神経系機能を損なうことなく腫瘍を完全に排除するという最終的な目標がほぼ達せられようとしているが, 残る半数を占める悪性脳腫瘍についてはなお満足できる治療法が確立されるに至らず, 世界的にもより優れた治療開発の努力がたゆみなく続けられている. このような状況のなかで, 新しく試みた治療法の効果を従来の成績や他の研究者の成績と比較し, 正しく評価することが必須であるが, そのためには共通した効果判定の基準が不可欠である. この効果判定には種々の方法が考えられてきたが, 生存日数はもっとも客観的な指標であり効果判定基準として多くの研究に用いられてきた重...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1986, Vol.26 (3), p.191-194
Hauptverfasser: 最上平太郎, 生塩之敬, 佐野圭司, 高倉公朋, 半田肇, 山下純宏, 植木幸明, 田中隆一, 畠中坦, 野村和弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳腫瘍のうち約半数を占める良性腫瘍については, 神経系機能を損なうことなく腫瘍を完全に排除するという最終的な目標がほぼ達せられようとしているが, 残る半数を占める悪性脳腫瘍についてはなお満足できる治療法が確立されるに至らず, 世界的にもより優れた治療開発の努力がたゆみなく続けられている. このような状況のなかで, 新しく試みた治療法の効果を従来の成績や他の研究者の成績と比較し, 正しく評価することが必須であるが, そのためには共通した効果判定の基準が不可欠である. この効果判定には種々の方法が考えられてきたが, 生存日数はもっとも客観的な指標であり効果判定基準として多くの研究に用いられてきた重要なものである. しかしながら, いくつかの問題点が提起される.
ISSN:0470-8105