感温磁性体を用いた磁場誘導加温法による脳腫瘍の治療

悪性脳腫瘍の治療法の一つとして, 磁場を用いた局所誘導加温による温熱療法の可能性を検討した. 本法は, 感温磁性体である金属片(metal implant)をあらかじめ手術により腫瘍内に埋め込み, これに体外より高周波磁場をかけることにより腫瘍自体を選択的に加温しようとするものである. 今回はまず, (1) 腫瘍内に埋め込むmetal implantの開発, (2) 高周波磁場を作製するための高周波電流発生装置(generator)および誘導コイルの試作, (3) 皮内移植脳腫瘍に対する本法の効果の3点につき検討した. 方法 1. Metal implantの開発 まずmetal implan...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1986, Vol.26 (2), p.116-121
Hauptverfasser: 小林達也, 木田義久, 太田昌幸, 田中孝幸, 景山直樹, 小林弘明, 雨宮好文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:悪性脳腫瘍の治療法の一つとして, 磁場を用いた局所誘導加温による温熱療法の可能性を検討した. 本法は, 感温磁性体である金属片(metal implant)をあらかじめ手術により腫瘍内に埋め込み, これに体外より高周波磁場をかけることにより腫瘍自体を選択的に加温しようとするものである. 今回はまず, (1) 腫瘍内に埋め込むmetal implantの開発, (2) 高周波磁場を作製するための高周波電流発生装置(generator)および誘導コイルの試作, (3) 皮内移植脳腫瘍に対する本法の効果の3点につき検討した. 方法 1. Metal implantの開発 まずmetal implantの条件としては, (1) 誘導加温により腫瘍を加温できる十分な発熱量が得られること, (2) 金属自体が温度制御能を有することが望ましい, などが挙げられる.
ISSN:0470-8105