クッシング病のselective venous sampling
現在クッシング病は内分泌学的検査およびトルコ鞍断層撮影やhigh resolution CTなどの神経放射線学的検査により診断されるが, 異所性adrenocorticoropic hormone(ACTH)産生腫瘍との鑑別が困難な症例も認められる1, 6, 9). 一方クッシング病はtranssphenoidal microsurgeryの進歩により70~90%の症例に治癒が期待できるため3, 12, 16), その鑑別診断は重要である. またクッシング病の下垂体腺腫(以下腺腫)は直径数mmのmicroadenomaで左右に偏在することが多く12), 腺腫の左右局在診断ができれば手術時腺腫の...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1984, Vol.24 (12), p.931-938 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 現在クッシング病は内分泌学的検査およびトルコ鞍断層撮影やhigh resolution CTなどの神経放射線学的検査により診断されるが, 異所性adrenocorticoropic hormone(ACTH)産生腫瘍との鑑別が困難な症例も認められる1, 6, 9). 一方クッシング病はtranssphenoidal microsurgeryの進歩により70~90%の症例に治癒が期待できるため3, 12, 16), その鑑別診断は重要である. またクッシング病の下垂体腺腫(以下腺腫)は直径数mmのmicroadenomaで左右に偏在することが多く12), 腺腫の左右局在診断ができれば手術時腺腫の検索が非常に容易となる. Selective venous samplingはScribaら19)の報告以来若干例のクッシング病および異所性ACTH産生腫瘍に対し行われ4, 5, 10, 13-15, 17, 18, 22), その有効性はある程度認められているが, クッシング病に関しては採血部位, 診断基準などまだ多くの問題が含まれている. そこでこれらの問題点も含め, この方法がクッシング病の有効な補助診断法となりうるのかどうか, また腺腫の左右局在診断が可能かどうか検討したので報告する. |
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ISSN: | 0470-8105 |