胸椎黄色靱帯骨化症の手術法

胸椎黄色靱帯骨化症は, その病変が脊髄を直接圧迫するという点で臨床上重要な疾患であるが, 比較的まれなものである. 近年high resolution CT scan及びpolytome tomographyによって縦横への病変の広がりをかなり正確に把握できるようになり, 手術技術の進歩とも相まって手術成績も向上しつつある. 過去11年間に35~60歳までの男性例6例, 女性例1例, 計7例を経験したが, 全例に歩行障害及び胸髄レベル以下の知覚障害を認め, うち3例には膀胱直腸障害も見られた. これら7症例に対し顕微鏡下にair drillを用いて椎弓切除術を施行し, 更に骨化した黄色靱帯を脊...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (suppl), p.180-181
Hauptverfasser: 永田安徳, 鈴木俊久, 矢倉久嗣, 黒瀬喜久雄, 江頭誠, 白馬明, 崔淳官, 勝山諄亮, 安井敏裕, 西村周郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:胸椎黄色靱帯骨化症は, その病変が脊髄を直接圧迫するという点で臨床上重要な疾患であるが, 比較的まれなものである. 近年high resolution CT scan及びpolytome tomographyによって縦横への病変の広がりをかなり正確に把握できるようになり, 手術技術の進歩とも相まって手術成績も向上しつつある. 過去11年間に35~60歳までの男性例6例, 女性例1例, 計7例を経験したが, 全例に歩行障害及び胸髄レベル以下の知覚障害を認め, うち3例には膀胱直腸障害も見られた. これら7症例に対し顕微鏡下にair drillを用いて椎弓切除術を施行し, 更に骨化した黄色靱帯を脊髄に傷害を加えることなく摘除した. 結果としては, 4例に著明な神経学的改善を認め, 1例はやや軽快を示し, 術前経過の長かった2例は不変であった. これら7症例について, 特に手術法を中心に診断法, 手術適応などに関して報告した.
ISSN:0470-8105