胸椎部plasma cell granulomaの1例

症例は45歳男性. 1982年8月頃, 右第1趾のしびれ感が出現した. その後歩行障害も出現し, 1983年1月初旬には, しびれ感は右側では下腹部以下に, 左側では下肢全体に拡がり, 杖歩行がかろうじて可能な程度にまで悪化した. 1983年1月24日入院時には対麻痺, 下肢腱反射の亢進, 第8胸髄レベル以下の知覚鈍麻を認めた. 下行性脊髄造影法にて第5胸椎の部分で完全ブロックを認め, 更に脊髄造影後のmetrizamide CT scanで第5胸椎より第10胸椎にわたり脊髄を後方より圧迫する硬膜外腫瘍の所見を認めた. 1月27日, 第4~10胸椎椎弓切除術により腫瘍を摘出したが, 組織診断は...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (suppl), p.154-154
Hauptverfasser: 黒瀬喜久雄, 白馬明, 阿部一清, 村田敬二, 須方肇, 住本武弘, 西村周郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は45歳男性. 1982年8月頃, 右第1趾のしびれ感が出現した. その後歩行障害も出現し, 1983年1月初旬には, しびれ感は右側では下腹部以下に, 左側では下肢全体に拡がり, 杖歩行がかろうじて可能な程度にまで悪化した. 1983年1月24日入院時には対麻痺, 下肢腱反射の亢進, 第8胸髄レベル以下の知覚鈍麻を認めた. 下行性脊髄造影法にて第5胸椎の部分で完全ブロックを認め, 更に脊髄造影後のmetrizamide CT scanで第5胸椎より第10胸椎にわたり脊髄を後方より圧迫する硬膜外腫瘍の所見を認めた. 1月27日, 第4~10胸椎椎弓切除術により腫瘍を摘出したが, 組織診断はplasma cell granulomaであった. Plasma cell granuloma(inflammatory pseudotumor)は脊髄に発生することはまれであるので文献的考察を加えて報告した.
ISSN:0470-8105