腫瘍内出血を呈した小脳髄芽腫の1例

症例は8歳女児. 突然の嘔吐で発症し, 意識障害, 頭痛, 項部硬直, 高熱を伴って入院した. CT scan上第四脳室背側部から小脳虫部に直径3cmの球状血腫を認め, 緊急手術にて血腫除去を行った. この際摘出した組織の病理診断は髄芽腫であった. 髄芽腫に出血が伴うことは比較的まれである. 本症例には外傷や放射線治療の既往がなく, 出血傾向などの基礎疾患も認められなかった. 病理組織学的にも出血の原因を明らかにするには至っていないが, 発症がmassiveな腫瘍内出血である希少な症例を報告した....

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (suppl), p.120-120
Hauptverfasser: 沖春海, 石瀬淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は8歳女児. 突然の嘔吐で発症し, 意識障害, 頭痛, 項部硬直, 高熱を伴って入院した. CT scan上第四脳室背側部から小脳虫部に直径3cmの球状血腫を認め, 緊急手術にて血腫除去を行った. この際摘出した組織の病理診断は髄芽腫であった. 髄芽腫に出血が伴うことは比較的まれである. 本症例には外傷や放射線治療の既往がなく, 出血傾向などの基礎疾患も認められなかった. 病理組織学的にも出血の原因を明らかにするには至っていないが, 発症がmassiveな腫瘍内出血である希少な症例を報告した.
ISSN:0470-8105