椎骨動脈-後下小脳動脈分岐部動脈瘤の手術経験

1973年より1982年までの10年間に, 12例の椎骨動脈-後下小脳動脈分岐部動脈瘤(VA-PICA動脈瘤)を経験し, 10例に手術を行った. VA-PICA動脈瘤の手術方法は, 一般に下位脳神経叢及びこれに併走する細動脈群の間隙よりneck clippingが行われるため, 術後の重篤な下位脳神経障害を起こすことが多く, この部の手術手技は非常に困難を伴う. 最近の2例の自験例を紹介した. 1例は椎骨動脈本幹のfusiform型で, domeが延髄内側部に癒着したものであり, 他の1例は, VA-PICA分岐部が小脳下部に埋没し, 動脈瘤を剥離するのに一部小脳下部を吸引し, neckの全貌...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (suppl), p.103-103
Hauptverfasser: 藤井博之, 林実, 石瀬淳, 橋本正明, 伊藤治英, 山本信二郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1973年より1982年までの10年間に, 12例の椎骨動脈-後下小脳動脈分岐部動脈瘤(VA-PICA動脈瘤)を経験し, 10例に手術を行った. VA-PICA動脈瘤の手術方法は, 一般に下位脳神経叢及びこれに併走する細動脈群の間隙よりneck clippingが行われるため, 術後の重篤な下位脳神経障害を起こすことが多く, この部の手術手技は非常に困難を伴う. 最近の2例の自験例を紹介した. 1例は椎骨動脈本幹のfusiform型で, domeが延髄内側部に癒着したものであり, 他の1例は, VA-PICA分岐部が小脳下部に埋没し, 動脈瘤を剥離するのに一部小脳下部を吸引し, neckの全貌を明らかにしてclippingしたものである. 術後障害で最も多いのは嚥下障害で6例に認めた.
ISSN:0470-8105