Rathkes cleft cystの2例

Rathkes cleft cystの2例を報告した. 症例1:57歳男性. 視野障害, 下垂体機能低下が認められ, CTで鞍内から鞍上部へ進展したhigh density mass(少しenhanceされる)が発見された. 手術により, 暗赤褐色ゼリー状の内容物を有する嚢胞性腫瘍が確認された. 組織学的には, 被膜内面に一層の繊毛円柱上皮を認め, 全ての細胞は分泌顆粒を有していた. 症例2:43歳女性. 破裂前交通動脈瘤の根治手術の際, 鞍上部に水様透明の内容液1.5mlを有する嚢胞性腫瘍が発見され, これも同時に切除された. 組織学的には, 被膜内面に立方上皮が一層に配列しており, 繊毛は...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (suppl), p.41-41
Hauptverfasser: 山本昌昭, 高良英一, 今永浩寿, 神保実, 久保長生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Rathkes cleft cystの2例を報告した. 症例1:57歳男性. 視野障害, 下垂体機能低下が認められ, CTで鞍内から鞍上部へ進展したhigh density mass(少しenhanceされる)が発見された. 手術により, 暗赤褐色ゼリー状の内容物を有する嚢胞性腫瘍が確認された. 組織学的には, 被膜内面に一層の繊毛円柱上皮を認め, 全ての細胞は分泌顆粒を有していた. 症例2:43歳女性. 破裂前交通動脈瘤の根治手術の際, 鞍上部に水様透明の内容液1.5mlを有する嚢胞性腫瘍が発見され, これも同時に切除された. 組織学的には, 被膜内面に立方上皮が一層に配列しており, 繊毛は一部にみられ, 杯細胞はみられなかった. 本例ではクモ膜下出血発作に先立って, 視力障害や頭痛の増強, 耐寒能低下, 月経周期の遅延が目立っており, non-symptomatic cystというより, むしろsubclinical cystとでも称すべきものと考えられた.
ISSN:0470-8105