Intrasellar extensionを呈したgerminomaの1例

Intrasellar extensionを呈したgerminomaの1例を報告した. 症例は16歳女性. 主訴は視力障害で, 8ヵ月前から始まる無月経と口渇を伴っていた. 入院暗視野は両耳側半盲を呈し, 内分泌学的にはFSHの低下とPRLの軽度上昇を認めた. CT上腫瘍はトルコ鞍内を占拠し, 上方は第三脳室底に及んでいた. 下垂体腺腫の診断で手術を施行したところ, 腫瘍は鞍内を充満しchiasmaを下方より圧排して鞍上進展を示していた. 視床下部との癒着を剥離し腫瘍を摘出したが, 下垂体茎は腫瘍で置き換わっており, 鞍内原発とは断定し得なかった. Germinomaが本例のごとくトルコ鞍内を...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (suppl), p.30-30
Hauptverfasser: 根本仁, 渡辺善一郎, 山尾展正, 丹治裕幸, 児玉南海雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Intrasellar extensionを呈したgerminomaの1例を報告した. 症例は16歳女性. 主訴は視力障害で, 8ヵ月前から始まる無月経と口渇を伴っていた. 入院暗視野は両耳側半盲を呈し, 内分泌学的にはFSHの低下とPRLの軽度上昇を認めた. CT上腫瘍はトルコ鞍内を占拠し, 上方は第三脳室底に及んでいた. 下垂体腺腫の診断で手術を施行したところ, 腫瘍は鞍内を充満しchiasmaを下方より圧排して鞍上進展を示していた. 視床下部との癒着を剥離し腫瘍を摘出したが, 下垂体茎は腫瘍で置き換わっており, 鞍内原発とは断定し得なかった. Germinomaが本例のごとくトルコ鞍内を占拠している例はまれであり, その原発巣の診断を中心に文献的考察を加えて報告した.
ISSN:0470-8105