頭蓋咽頭腫術後尿崩症の遠隔調査
頭蓋咽頭腫は病理学的には良性の腫瘍であり手術による全摘が理想であるが, 発生部位が視床下部一下垂体に密接に関連するため術後に水・電解質異常や内分泌障害をきたし, 管理が困難なことが良く知られている1, 4, 5, 6, 8, 9, 11, 13). 今回我々は, 手術用顕微鏡下に全摘および亜全摘を行い術後尿崩症(DI)の発生をみた頭蓋咽頭腫13例について10ヵ月から9年2ヵ月の遠隔調査を行い抗利尿ホルモン(ADH)およびコルチゾール値を経時的に測定したので, DIの予後に関し小児と成人とを対比して考察を加え報告する. 対象および方法 対象は1973年6月より1981年11月までの8年間より選出...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1983, Vol.23 (10), p.797-801 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 頭蓋咽頭腫は病理学的には良性の腫瘍であり手術による全摘が理想であるが, 発生部位が視床下部一下垂体に密接に関連するため術後に水・電解質異常や内分泌障害をきたし, 管理が困難なことが良く知られている1, 4, 5, 6, 8, 9, 11, 13). 今回我々は, 手術用顕微鏡下に全摘および亜全摘を行い術後尿崩症(DI)の発生をみた頭蓋咽頭腫13例について10ヵ月から9年2ヵ月の遠隔調査を行い抗利尿ホルモン(ADH)およびコルチゾール値を経時的に測定したので, DIの予後に関し小児と成人とを対比して考察を加え報告する. 対象および方法 対象は1973年6月より1981年11月までの8年間より選出した頭蓋咽頭腫13例で, 15才以下の小児9例, 成人4例である. これら全例に一側前頭側頭開頭, 前頭・側頭葉経由で顕微鏡下に手術を行ったが, 全摘は小児の5例のみで他の小児4例, 成人4例では亜全摘であった. また小児3例, 成人3例では術後照射を行った. 術後追跡期間は最短10ヵ月, 最長9年2ヵ月に及び, 最終調査は1982年9月であった. |
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ISSN: | 0470-8105 |