新生児脳室内出血の生存例の検討

近年, 新生児医療の進歩, CT scanの普及により, 新生児脳室内出血症例の救命例も増加してきている. 今回我々は, CT scanにて脳室内出血が確認された症例18例を経験した. これらの症例は全例生存例であった. これらの症例をCT scan上3型にわけた. Type Iは脳室内小出血例(10例), Type IIは脳室内出血が中等度であり, 軽度の脳室拡大が認められるもの(4例), Type IIIは脳室内出血が著明で脳室が拡大しているもの(4例). Type I中8例は自然経過, 2例に反復腰椎穿刺を施行した. 全例脳室拡大は認めなかった. Type II, Type IIIでは7...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.217-217
Hauptverfasser: 正島和人, 井料宰, 林隆士, 橋本武夫, 津末美知子, 福住明夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 新生児医療の進歩, CT scanの普及により, 新生児脳室内出血症例の救命例も増加してきている. 今回我々は, CT scanにて脳室内出血が確認された症例18例を経験した. これらの症例は全例生存例であった. これらの症例をCT scan上3型にわけた. Type Iは脳室内小出血例(10例), Type IIは脳室内出血が中等度であり, 軽度の脳室拡大が認められるもの(4例), Type IIIは脳室内出血が著明で脳室が拡大しているもの(4例). Type I中8例は自然経過, 2例に反復腰椎穿刺を施行した. 全例脳室拡大は認めなかった. Type II, Type IIIでは7例反復腰椎穿刺が施行され, Type IIの1例が自然経過でfollow upした. Type II, Type IIIでは3例にshuntを要した. また, 3例は一度脳室拡大後縮小し, 残りの2例は脳室の拡大が停止したままfollow up中である. これらのように, 反復腰椎穿刺を行っても結果はさまざまであった. ただType Iの症例では, 反復腰椎穿刺は不要と考えた.
ISSN:0470-8105