Bromocriptineが著効を示したexpansive prolactinomaの1例

我々は, 根治性の向上を目的として血中PRL値が1, 000ng/ml以上のexpansive prolactinomaに対して, bromocriptineの術前連続投与を行っているが, その著効例を経験したので報告した. 症例は39才男性. 主訴は視力障害で両耳側半盲を呈していた. CTで鞍上部に伸展する下垂体腺腫を認め, 血中PRL値は, TRH testで基礎値1, 716ng/ml, 頂値6, 226ng/mlであった. CB-154テストでは, 6時間後に198.0ng/mlにまで下降した. Bromocriptine漸増投与法を開始したところ, 3日目に視力視野の改善が始まり,...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.186-187
Hauptverfasser: 大田正博, 魚住徹, 迫田勝明, 吉本尚規, 玄守鉄, 篠原伸也, 有田和徳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は, 根治性の向上を目的として血中PRL値が1, 000ng/ml以上のexpansive prolactinomaに対して, bromocriptineの術前連続投与を行っているが, その著効例を経験したので報告した. 症例は39才男性. 主訴は視力障害で両耳側半盲を呈していた. CTで鞍上部に伸展する下垂体腺腫を認め, 血中PRL値は, TRH testで基礎値1, 716ng/ml, 頂値6, 226ng/mlであった. CB-154テストでは, 6時間後に198.0ng/mlにまで下降した. Bromocriptine漸増投与法を開始したところ, 3日目に視力視野の改善が始まり, 以後経時的な血中PRL値, CT, および視力視野の測定を行っているがいずれも正常化した. 本症例のregression rate indexは9.23であり, bromocriptineに対する感受性が高いことを示しており, 最近のCT検査ではempty sellaの所見を呈して腫瘍が消失したかのごとく思われた. 貴重な症例であるので, 今後も経時的検査により経過観察を続ける予定である.
ISSN:0470-8105