脳膿瘍を合併したRendu-Osler-Weber病の1例

遺伝的発生, 多発性毛細血管拡張, 出血性素因を3徴とするRendu-Osler-Weber病に脳膿瘍を合併した症例を経験したので報告した. 症例は38才女性. 右足の脱力を主訴に来院. 入院時, 右下肢の単麻痺および知覚低下, 鼻出血, 口唇および指尖部に毛細血管拡張を認めた. CTおよび脳血管造影などからは脳腫瘍が疑われたが, 入院後20日間に症状悪化し緊急的に開頭術施行し, 術中に脳膿瘍が証明された例である. 術後は経過良好である. Osler病では肺動静脈瘻の約15%に, また肺動静脈瘻の約5~6%に脳膿瘍が合併するという報告があり, したがって本疾患の約0.85%に脳膿瘍が合併すると...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.120-120
Hauptverfasser: 堀沢六郎, 新谷彬, 浅井堯彦, 岩間満, 山本直人, 斉藤清
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:遺伝的発生, 多発性毛細血管拡張, 出血性素因を3徴とするRendu-Osler-Weber病に脳膿瘍を合併した症例を経験したので報告した. 症例は38才女性. 右足の脱力を主訴に来院. 入院時, 右下肢の単麻痺および知覚低下, 鼻出血, 口唇および指尖部に毛細血管拡張を認めた. CTおよび脳血管造影などからは脳腫瘍が疑われたが, 入院後20日間に症状悪化し緊急的に開頭術施行し, 術中に脳膿瘍が証明された例である. 術後は経過良好である. Osler病では肺動静脈瘻の約15%に, また肺動静脈瘻の約5~6%に脳膿瘍が合併するという報告があり, したがって本疾患の約0.85%に脳膿瘍が合併すると考えられる.
ISSN:0470-8105