Recurrent meningitisで発症した松果体部腫瘍の1例

松果体のcyst formationは, 剖検例で25~40%に認められる. 大部分はグリア組織に囲まれるが, ependymal cellやparenchymal cellに被覆される例もあり, 発生機序として, original pineal diverticulumの遺残に由来するとするKrabbeの説と, グリアの虚血性壊死により生ずるとするMarburgの説に大別される. 松果体の非腫瘍性cystic enlargementは, pineal cystまたはglial cystと呼ばれ, 剖検時発見される例が大部分であるが, まれに閉塞性水頭症や他の圧迫症状を呈することが知られている...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.58-58
Hauptverfasser: 池内聡, 宇都宮隆一, 関野宏明, 立沢宰, 岡部信彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:松果体のcyst formationは, 剖検例で25~40%に認められる. 大部分はグリア組織に囲まれるが, ependymal cellやparenchymal cellに被覆される例もあり, 発生機序として, original pineal diverticulumの遺残に由来するとするKrabbeの説と, グリアの虚血性壊死により生ずるとするMarburgの説に大別される. 松果体の非腫瘍性cystic enlargementは, pineal cystまたはglial cystと呼ばれ, 剖検時発見される例が大部分であるが, まれに閉塞性水頭症や他の圧迫症状を呈することが知られている. 一方, opidermoid, dermoid, teratoma, craniopharyngiomaなどがchemical meningitisをきたすことが知られているが, glial cystにより生ずるとした報告はない. 今回我々は, 生後2ヵ月, 4才11ヵ月の2回髄膜炎症状を呈し, 術前に至るまで髄液所見異常, 炎症反応陽性を呈した8才男子のglial cystの1例を経験したので報告した.
ISSN:0470-8105