モヤモヤ病のEMS術後に発生した慢性硬膜下血腫
モヤモヤ病の外科的治療においては, STA-MCA吻合術, encephalo-myo-synangiosis(EMS)が試みられ, 良好な成績が得られている. 我々は最近, 2才6ヵ月女児モヤモヤ病患者にEMSを施行し, 術後2ヵ月目に手術側に慢性硬膜下血腫をきたした1例を経験した. この症例では手術時クモ膜を損傷し, 術後アスピリン投与をしている. 現在, 慢性硬膜下血腫の成因についてはまだ確立されていないが, 硬膜下に血液と髄液の混合物をおいた場合血腫を作りやすいとの報告がある. EMSにおいて, 特にクモ膜を損傷した場合には, 慢性硬膜下血腫を作りやすい環境に患児をさらすことになる....
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.49-49 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | モヤモヤ病の外科的治療においては, STA-MCA吻合術, encephalo-myo-synangiosis(EMS)が試みられ, 良好な成績が得られている. 我々は最近, 2才6ヵ月女児モヤモヤ病患者にEMSを施行し, 術後2ヵ月目に手術側に慢性硬膜下血腫をきたした1例を経験した. この症例では手術時クモ膜を損傷し, 術後アスピリン投与をしている. 現在, 慢性硬膜下血腫の成因についてはまだ確立されていないが, 硬膜下に血液と髄液の混合物をおいた場合血腫を作りやすいとの報告がある. EMSにおいて, 特にクモ膜を損傷した場合には, 慢性硬膜下血腫を作りやすい環境に患児をさらすことになる. さらに, アスピリン投与は筋肉片からの出血を助長すると考えられ, 厳重な経過観察が必要である. |
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ISSN: | 0470-8105 |