顔面痙攣, 三叉神経痛に対するmicrovascular decompressionの小経験

術後3ヵ月以上追跡できた顔面痙攣女性5例, および三叉神経痛男性2例について検討した. 7例の年齢は38~74才まで平均56才, 病悩期間は最短2年, 最長20年であった. 全例長期間多剤投薬を受け, うち4例は神経ブロックを受けたことあり. 手術は全麻下, supine lateral positionにて患側のretromastoid craniectomy後, 責任血管を筋肉片で減荷した. 責任血管は顔面痙攣でPICA 4例, AICA 1例, 三叉神経痛はSCA, AICA各1例であった. 手術成績は, 顔面痙攣5例中1例が術後7時間目より痙攣再発したため, 再開頭にて見逃していた新た...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.26-26
Hauptverfasser: 樋口紘, 笠井直人, 須賀俊博, 増山祥二, 高橋明, 安孫子尚
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:術後3ヵ月以上追跡できた顔面痙攣女性5例, および三叉神経痛男性2例について検討した. 7例の年齢は38~74才まで平均56才, 病悩期間は最短2年, 最長20年であった. 全例長期間多剤投薬を受け, うち4例は神経ブロックを受けたことあり. 手術は全麻下, supine lateral positionにて患側のretromastoid craniectomy後, 責任血管を筋肉片で減荷した. 責任血管は顔面痙攣でPICA 4例, AICA 1例, 三叉神経痛はSCA, AICA各1例であった. 手術成績は, 顔面痙攣5例中1例が術後7時間目より痙攣再発したため, 再開頭にて見逃していた新たな責任血管の減荷を要したが, 全例顔面痙攣はまったく消失した. 63才の1例は, 術前からあった顔面神経麻痺の増悪と30dbの聴力低下をきたしたが, 6ヵ月後には改善した. 他の症例には特記すべき合併症はなく, 三叉神経痛2例も術直後より疼痛発作は消失した.
ISSN:0470-8105