高血圧性脳出血に対する定位的血腫溶解排除法

高血圧性脳出血の外科治療については, 1976年から1978年の3回にわたって行われた脳卒中の外科研究会でほぼ集約されている. しかし, 画一的に手術適応や時期を決定することの困難さは周知のとおりである. CT scanの導入により, 血腫の局在部位, 拡がり, 血腫量, 血腫周囲組織の病態がより正確に把握できるようになり, 手術適応, 治療法にも変遷がみられるようになった. 視床出血については, 開頭血腫除去術は手術侵襲が大きく, 機能面からみて必ずしも満足すべき結果は得られていない. また軽症の血腫では, 視床出血, 被殻出血のいかんにかかわらず, 開頭血腫除去術の適応は手術侵襲を考え合わ...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (6), p.461-467
Hauptverfasser: 土井英史, 森脇宏, 駒井則彦, 岩本宗久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高血圧性脳出血の外科治療については, 1976年から1978年の3回にわたって行われた脳卒中の外科研究会でほぼ集約されている. しかし, 画一的に手術適応や時期を決定することの困難さは周知のとおりである. CT scanの導入により, 血腫の局在部位, 拡がり, 血腫量, 血腫周囲組織の病態がより正確に把握できるようになり, 手術適応, 治療法にも変遷がみられるようになった. 視床出血については, 開頭血腫除去術は手術侵襲が大きく, 機能面からみて必ずしも満足すべき結果は得られていない. また軽症の血腫では, 視床出血, 被殻出血のいかんにかかわらず, 開頭血腫除去術の適応は手術侵襲を考え合わせると著しく制限されているのが現況である. しかし, CTにより血腫を経時的に観察すると18, 19), 時間の経過とともに周囲の低吸収域が拡大するなどの周囲組織に二次的変化をきたし, 機能予後に悪影響を及ぼしているのを経験する.
ISSN:0470-8105