水頭症shunt手術の希有なる合併症

Computed tomography(CT)は水頭症における診断, 治療面ばかりでなく, 術後の経過観察にもはや不可欠の検査法である. CTによりshunt術後の脳室の大きさ, periventricular low density area(PVL)の消長, 出血の有無, 硬膜下血腫の有無, 脳室チューブの位置など多くの情報を得ることができる. 我々は最近, shunt術後髄液と思われる液体が脳室チューブに沿って進展し, さらに脳実質内に広く拡がり, shuntの再建によりこれらが消退していくreversibleなまれな変化をCTで捉えることができた3例を紹介し, これらを検討する. 症例...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (5), p.378-382
Hauptverfasser: 千葉康洋, 高木宏, 中島麓, 藤井聡, 北原孝雄, 柳下三郎, 伊藤洋二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:Computed tomography(CT)は水頭症における診断, 治療面ばかりでなく, 術後の経過観察にもはや不可欠の検査法である. CTによりshunt術後の脳室の大きさ, periventricular low density area(PVL)の消長, 出血の有無, 硬膜下血腫の有無, 脳室チューブの位置など多くの情報を得ることができる. 我々は最近, shunt術後髄液と思われる液体が脳室チューブに沿って進展し, さらに脳実質内に広く拡がり, shuntの再建によりこれらが消退していくreversibleなまれな変化をCTで捉えることができた3例を紹介し, これらを検討する. 症例 58才, 男性 現病歴:1~2年前より長時間歩行すると右大腿部に痛みが生じ, 立ち止まってしばらく休まねばならなくなった. こうした症候が最近徐々に目立ってきた. 1980年12月23日自転車で転倒したあと右大腿部に著しい痛みを生じ某病院に緊急入院した.
ISSN:0470-8105