薬剤による脳保護作用およびその作用機序の実験的検討
近年種々の動物実験より脳低酸素症1), 脳虚血7)31)に対するbarbituratesの脳保護作用が注目されている. 特に同剤が脳虚血発生前投与に限らず後投与でも有効であること3), マウス, ラットなどの小動物のみならず, 霊長類の局所脳虚血においても有効であること9)17)18)が明らかにされて以来, 同剤の臨床応用の可能性も期待されるようになった. すでに一部の施設では, 重症頭部外傷例23), 脳動脈瘤手術時10)に臨床応用を試みている. しかし大量投与が必要とされるため, 呼吸, 循環系に対する強度の副作用を伴うこと, 極度の意識レベルの低下を招き, 神経症状に即応した治療が難しく...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1981, Vol.21 (3), p.303-311 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年種々の動物実験より脳低酸素症1), 脳虚血7)31)に対するbarbituratesの脳保護作用が注目されている. 特に同剤が脳虚血発生前投与に限らず後投与でも有効であること3), マウス, ラットなどの小動物のみならず, 霊長類の局所脳虚血においても有効であること9)17)18)が明らかにされて以来, 同剤の臨床応用の可能性も期待されるようになった. すでに一部の施設では, 重症頭部外傷例23), 脳動脈瘤手術時10)に臨床応用を試みている. しかし大量投与が必要とされるため, 呼吸, 循環系に対する強度の副作用を伴うこと, 極度の意識レベルの低下を招き, 神経症状に即応した治療が難しくなるなどの難点が指摘されている18)22). より有効かつ副作用の少ない脳保護剤の開発が望まれる. |
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ISSN: | 0470-8105 |