CT-angioの臨床応用
我々はCT検査中に造影剤を頸動脈より注入しCT-angiographyを行っておりすでに数回発表を行ってきた. 今回はこれを主として外科的疾患34例に応用し, 本法が臨床上有用であることを知ったので報告した. 方法:頸動脈よりアンギオグラフィン4~6mlを4.5秒間に注入しながらCT撮影を行った. 造影剤は症例により20, 40, 65%を用いた. 対象となった症例は脳腫瘍9例, 脳出血7例, 脳梗塞10例, AVM3例, 頭部外傷5例の計34例である. 結果:脳腫瘍のうち血管に富む髄膜腫では腫瘍内・外血管が明瞭に描出されたり, 腫瘍により取り囲まれた正常血管も明らかにされ手術に有用な情報を提...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1979, Vol.19 (suppl), p.121-121 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 我々はCT検査中に造影剤を頸動脈より注入しCT-angiographyを行っておりすでに数回発表を行ってきた. 今回はこれを主として外科的疾患34例に応用し, 本法が臨床上有用であることを知ったので報告した. 方法:頸動脈よりアンギオグラフィン4~6mlを4.5秒間に注入しながらCT撮影を行った. 造影剤は症例により20, 40, 65%を用いた. 対象となった症例は脳腫瘍9例, 脳出血7例, 脳梗塞10例, AVM3例, 頭部外傷5例の計34例である. 結果:脳腫瘍のうち血管に富む髄膜腫では腫瘍内・外血管が明瞭に描出されたり, 腫瘍により取り囲まれた正常血管も明らかにされ手術に有用な情報を提供した. 一方血管に乏しい腫瘍の場合には腫瘍周辺の血管の偏位, 走行異常がとらえられるとともに脳室壁の血管に対する影響も水平断でより直接的に描出された. AVMでは内部の血管構造が明確になるとともに流入動脈, 導出静脈が描出され, 血腫合併例でもA-Vangiomaそのものの正確な局在が浮き彫りにされた. 脳出血例では各血管の偏位から血腫の局在と血管の関係を主体的に把握できることがわかり, 特に陳旧性脳出血と脳梗塞の鑑別に有用であった. 脳梗塞では脳血管写で得られなかった異常血管が出現した症例がある一方, 脳血管写で不明であった閉塞血管を証明しえた症例が存した. 結論:脳腫瘍, AVM, 脳出血, 脳梗塞にCT-angiographyを行い従来のCT, 脳血管写と比較し数々の知見を得ることができた. CT-angiographyは外科的脳疾患の術前検査として非常に有用であることがわかった. |
---|---|
ISSN: | 0470-8105 |