頭蓋形成術における加熱重合レジンの検討

頭部外傷, 脳腫瘍等の手術において, 外減圧開頭術が広く行われるようになり, これによる救命率も高くなっている. それゆえ, この外減圧開頭術後の頭蓋形成術は, その患者の社会復帰に際し重要な意義を持っており, これを行う頻度も高くなってきている. 人工骨の素材も諸家によりさまざまなものが使用されているが1)7)10)11)12)14)19)20)22)24), 最近では, 即時重合レジンがもっとも広く一般的に使用されている2)4)12)13)16)19)21)23)25)26). しかし, 即時重合レジンの場合生体反応がかなり強く, 術後大量の頭皮下液貯留が認められ, 頻回の頭皮下穿刺の必要...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1978, Vol.18 (4), p.323-329
Hauptverfasser: 山木垂水, 小竹源也, 堀川義治, 鈴木憲三, 藤本正人, 成瀬昭二, 矢野一郎, 太田努, 遠山光郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:頭部外傷, 脳腫瘍等の手術において, 外減圧開頭術が広く行われるようになり, これによる救命率も高くなっている. それゆえ, この外減圧開頭術後の頭蓋形成術は, その患者の社会復帰に際し重要な意義を持っており, これを行う頻度も高くなってきている. 人工骨の素材も諸家によりさまざまなものが使用されているが1)7)10)11)12)14)19)20)22)24), 最近では, 即時重合レジンがもっとも広く一般的に使用されている2)4)12)13)16)19)21)23)25)26). しかし, 即時重合レジンの場合生体反応がかなり強く, 術後大量の頭皮下液貯留が認められ, 頻回の頭皮下穿刺の必要が生じる. また骨欠損部が大きかったり, 前額部にかかっているような骨欠損では健側と同じような骨のふくらみを作り, 美容的に左右対称に作り上げることは困難である. そこで最近我々はこれらの欠点を補うため, 加熱重合レジンを用い, 術前に人工骨を作製しておく方法(Prefabrication法)にて良い成績をおさめているので報告する. 同時に, この加熱重合レジンと即時重合レジンに対する生体の反応を実験的に比較してみた.
ISSN:0470-8105