血管攣縮中の心臓側遠位の循環(ドプラー流速計によるspasmの同定)
我々は動脈瘤手術中のクリップによるkinkの認知と, 術後攣縮の予知を目的として, 親血管をneckの心臓側と末梢側に分けてドプラー音の分析を行うほか, さらに脳表血管も測定点にしている. 現在までの分析結果から, 簗縮部ではサイクルの異常上昇, 最大パワー成分の相対的左方偏位(異常上昇部のパワーは小さいということ)および自己相関カーブの著明な減衰のあることを知った. ただ術前術後にはこうした脳に近い測定ができないので, 顔または頸部の経皮的測定となる. 39例の分析の結果次のことが結論される. 1)経過が順調であったC群(23例)で内頸動脈または総頸動脈の自己相関曲線の最初の答が-0.85以...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1977, Vol.17 (suppl), p.100-100 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 我々は動脈瘤手術中のクリップによるkinkの認知と, 術後攣縮の予知を目的として, 親血管をneckの心臓側と末梢側に分けてドプラー音の分析を行うほか, さらに脳表血管も測定点にしている. 現在までの分析結果から, 簗縮部ではサイクルの異常上昇, 最大パワー成分の相対的左方偏位(異常上昇部のパワーは小さいということ)および自己相関カーブの著明な減衰のあることを知った. ただ術前術後にはこうした脳に近い測定ができないので, 顔または頸部の経皮的測定となる. 39例の分析の結果次のことが結論される. 1)経過が順調であったC群(23例)で内頸動脈または総頸動脈の自己相関曲線の最初の答が-0.85以下(絶対値では以上)になったことは1例もなく, 一方, 死の転帰をとったA群(6例)全例で頻回にかつ病側に限らず, 対側までが-0.80以下になった. 破裂または術後傾眠, 精神症状, 痙攣, 不全麻痺, 嘔吐, 消化管出血, 食思不振, 眼底出血等をきたし, CAGで螢縮の確認されたH群(10例)でも全例で-0.80をこえるが, この場合長くは続かず(治療効果によるが)したがってその程度は軽い. 2)ただし病変部と測定点の距離が部位によって異なることと, 測定点が遠くにあることのいずれかまたはその両方の理由で, 出力音のサイクルの上昇で攣縮を知ることはできなかった. すなわち経過の良し悪しとサイクルとは個々の例では合わない. したがってフーリエ解析は有用ではない. このことは上腕動脈を加圧して腋下動脈で測定するというモデル実験でも再現され, 加圧程度とサイクルにはlinearityがない. |
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ISSN: | 0470-8105 |