手術的治療を必要とした頸椎症性脊髄症112例について
過去14年間に椎間孔開放術を伴う広範囲椎弓切除術を施行した頸椎症性脊髄症72例, および過去4年間に椎骨動脈, 神経根, 根動脈の減圧を目的とした椎間孔開放術を加えた側方前方併用到達法すなわちtrans-unco-discal approah(以下TUD法と略す)を施行した同症40例の計112例の遠隔成績について報告した. Developmental stenosisの症例や, 椎間板の脱出, 骨棘などによる脊髄圧迫が4椎間以上に存在する症例では広範囲椎弓切除術を行い, 同時に手術用顕微鏡下に椎間孔開放術をも施行した. 椎間板の突出などによる脊髄圧迫が3椎間以下の症例ではTUD法を施行し顕微鏡...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1976, Vol.16 (suppl), p.87-87 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 過去14年間に椎間孔開放術を伴う広範囲椎弓切除術を施行した頸椎症性脊髄症72例, および過去4年間に椎骨動脈, 神経根, 根動脈の減圧を目的とした椎間孔開放術を加えた側方前方併用到達法すなわちtrans-unco-discal approah(以下TUD法と略す)を施行した同症40例の計112例の遠隔成績について報告した. Developmental stenosisの症例や, 椎間板の脱出, 骨棘などによる脊髄圧迫が4椎間以上に存在する症例では広範囲椎弓切除術を行い, 同時に手術用顕微鏡下に椎間孔開放術をも施行した. 椎間板の突出などによる脊髄圧迫が3椎間以下の症例ではTUD法を施行し顕微鏡を用い, 直視下に骨棘, 椎間板を安全かつ完全に除去した. 手術成績に関しては, 演者らの評価法では椎弓切除例では86.1%, TUD法では87.5%の改善率を得た. 現在follow-up可能の77例を片岡氏の評価法を用い検討したが, 椎弓切除を行った例では94.6%, TUD法を施行した群では97.5%の改善率であった. そして手術成績に影響をおよぼす因子としては, 術前障害度, 脊椎管前後径, 発症より手術までの期間などがあげられる. 演者らの成績が良好であったのは, 手術操作にあたって, 手術用顕微鏡下に, 脊髄, 神経根, 椎骨動脈などの損傷を極力避けたこと, 椎弓切除術の際には十分に椎間孔開放を施行したこと, TUD法ではair drillを用いて後方への突出した骨棘を完全に除去しえたことなどによると考えられる. |
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ISSN: | 0470-8105 |