高血圧性脳出血に対する手術適応の拡大について

高血圧性脳出血に対する手術適応については, 意識障害が昏迷よりも重篤な外側型出血に対しては早期手術の必要性が確認されている. しかし意識障害が発作後すみやかに回復するもの, 発作時に傾眠か清明である軽症例に対しては, 生命予後が良好なため手術適応について意見の一致をみない. 私どもは手術例50例のうち, 手術時に意識が傾眠または清明であった26例を選び, 手術時期, 血腫局在のほか, 術後片麻痺の回復およびADLにつき最長5年にわたってfollow-upし検討した. 手術時期は, 3日以内4例, 4~14日8例, 15~21日8例, 22~30日2例, 2~5ヵ月4例で亜急性期以後が多く, 特...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1975, Vol.15 (suppl), p.153-153
Hauptverfasser: 白方誠弥, 藤田稠清, 玉木紀彦, 山崎駿, 大井美行, 藤田勝三, 白滝邦雄, 大洞慶郎, 松本悟, 野村史郎, 千原卓也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高血圧性脳出血に対する手術適応については, 意識障害が昏迷よりも重篤な外側型出血に対しては早期手術の必要性が確認されている. しかし意識障害が発作後すみやかに回復するもの, 発作時に傾眠か清明である軽症例に対しては, 生命予後が良好なため手術適応について意見の一致をみない. 私どもは手術例50例のうち, 手術時に意識が傾眠または清明であった26例を選び, 手術時期, 血腫局在のほか, 術後片麻痺の回復およびADLにつき最長5年にわたってfollow-upし検討した. 手術時期は, 3日以内4例, 4~14日8例, 15~21日8例, 22~30日2例, 2~5ヵ月4例で亜急性期以後が多く, 特に2ヵ月以上の慢性期4例が含まれている. すべて外側型出血で, 血腫量は8~80mlであり, 31~50mlが50%を占めた. 予後は死亡例なく, 術後の片麻痺回復は, 術前不全麻痺であった6例は1ヵ月以内に回復した.
ISSN:0470-8105