脳動脈瘤症例における視床下部下垂体機能

視床下部-下垂体に直接影響をおよぼすと思われる破裂脳動脈瘤症例において, 視床下部-下垂体機能を検討した報告は少ないが, われわれはヒト成長ホルモン(HGH)の分泌動態を指標として検討を加えた. 症例は132例で, 術前後にわたりbasal levelのみならずinsulin負荷を行ないradioimmunoassayによって血中HGHを測定した. その結果をHGH分泌最高値により10mμg/ml以上を正常, 5~10mμg/dlを中等度障害, 5mμg/ml以下を高度障害とし, 臨床症候, 脳血管撮影所見等と併せ検討した. 術前HGH測定は126例に行なったが, 分泌正常群73例(58%),...

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Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1975, Vol.15 (suppl), p.149-150
Hauptverfasser: 貫井英明, 長屋孝雄, 川上雅正, 武田文和, 川淵純一, 角田忠生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:視床下部-下垂体に直接影響をおよぼすと思われる破裂脳動脈瘤症例において, 視床下部-下垂体機能を検討した報告は少ないが, われわれはヒト成長ホルモン(HGH)の分泌動態を指標として検討を加えた. 症例は132例で, 術前後にわたりbasal levelのみならずinsulin負荷を行ないradioimmunoassayによって血中HGHを測定した. その結果をHGH分泌最高値により10mμg/ml以上を正常, 5~10mμg/dlを中等度障害, 5mμg/ml以下を高度障害とし, 臨床症候, 脳血管撮影所見等と併せ検討した. 術前HGH測定は126例に行なったが, 分泌正常群73例(58%), 中等度障害群32例(25%), 高度障害群21例(17%)であった. 中等度障害群では動脈瘤の部位により差は認められなかったが, 高度障害は内頸動脈瘤48例中12例(25%), 前交通動脈瘤52例中7例(13%), 中大脳動脈瘤21例中2例(9%)の順で認められ, 一般にはクモ膜下出血後急性期に測定した例や出血後1週以上の意識障害を示した例等で, 分泌障害が高率にみられた.
ISSN:0470-8105